ワタシは、仕事のからみで税理士さんや司法書士さんなどの士業の人と話をすることが多く、いざとなればその人たちに弁護士を紹介してもらえるかなと思っていました
ですが、一般の人で士業に知り合いがいる人は少ないでしょう
弁護士に相談することを例に言われたのが、
「簡単に弁護士に相談したほうが良いって言うけど、まず、我々にはどの弁護士に相談したら良いのかがわからない」
「仮に弁護士事務所を探して相談に行ったとしても、何を話したらいいのかがわからない」
「これを説明しないといけない、あれも説明したほうがいいかなと考えながら聞いていると、自分で話しながら訳がわからなくなってくる」
「専門用語で話されると、そこで更にこんがらがってくる」
「そうこうしているうちに、30分経過したので相談料が追加になりますと言われて、あせって話しが頭に入ってこなくなる」などの意見でした
「オタクらは慣れているからテキパキと相談できるかもしれないが、一般人には難しい」
「問題が大きくなる前に早めに相談せぇって言うのはわかるけど、素人には敷居が高く、もうエエわってなり放置になる」という話も出ました
ワタシも、弁護士に直接の知り合いはいないので、同じ立場で気軽に「その相談内容でしたら弁護士さんにご相談されたらいかがですか?」と伝えてしまいました
ですが、もともと士業の人と話をしたこともない一般の人からすると、非常にハードルが高いということに気づきました
なお、これは税理士さんなどの他士業に対しても同じようです
以前会社の社長だった、あるお客さまの例
このお客さまは会社を経営していたことがあり、顧問税理士さんと毎月打ち合わせをしていたような人(会社の社長さん)です
そのような人であっても、今は当時の税理士さんにも相談しにくい、ましてや紹介の士業の人には何から話したらいいかわからないとのことでした
自分で弁護士事務所を探すなど、とんでもなく敷居が高いという感覚で、そんな思いをするなら「放っておけ」ということになってしまうらしい
顧問税理士がいる社長夫人の例
また別の社長さんの奥さま(会社の専務で、経理の責任者)は、付き合いのある税理士さんには、親族のことを相談しにくいと言います
以前に無料相談会で知り合った司法書士さんが気さくだったらしく、気軽なので何でもその司法書士に相談すると言っていました
その司法書士で解決できなさそうな案件(弁護士でないとできないと言われた場合など)は放置しているとのことでした
自分ができるからといって、他の人も同じようにできるとは限らない
でも同じようにできると考えるのは違うんだなと、わかってはいましたが改めて気づかされました
とくにネットで検索をすることに慣れていない人は、様々な場面で相談先を調べることにも苦労されているのでしょう
士業の探し方
ここからは、相談する士業の探し方です
経験上、探せばほとんどの士業で無料相談ができます
なお、「この悩みの相談先は税理士さんかな?弁護士さんかな?」と、相談すべき士業がわからない場合は、ひとまずどの士業でも良いので聞いてみてください
行政書士か司法書士、税理士でほとんどのことは対応できます
相談をした士業の人ができない業務なら、「弁護士さんに当たってください」と言われるので、そこで始めて弁護士さんを探せばよいでしょう
各士業ごとに業務範囲が決まっているので、職域の範囲外の相談だった際は、「それでしたら○○士が対応しますよ」と教えてもらえます
税務相談は、まずは電話で相談ができる
税務署に電話をすると音声案内が流れて、「国税局電話相談センター」に転送されます
係の人(税理士さん?)が、無料で何回でも質問に答えてくれますので非常に便利です
簡単な相談内容であれば、こちらでほぼ解決します
法律相談であれば法テラス
税務ではなく法律に関する相談の場合は、まずは最寄りの法テラスに連絡をしてみましょう
原則として初回は無料で相談ができますし、そのまま仕事を依頼することもできます
各所属の県会に相談
士業の人たちは、それぞれ事務所を置いている県単位で「△△県○○会」に所属しています
たとえば、愛知県に事務所を構えている行政書士さんであれば、「愛知県行政書士会」に所属し、登録をしないと行政書士として活動ができません
そこに電話をすれば、定期開催している無料相談会の日程を教えてもらえたり、お住まいに近い事務所を紹介してもらえます(県によっては紹介をしないところもあるかも)
市町村役場での無料相談会を利用
市町村役場でも税理士さんや弁護士さんの無料相談会を定期的に開催しているところが多いです
市によっては大型スーパーなどの商業施設、商工会議所などでも行っています
「無料相談会に来ている士業の人はイマイチ」というような口コミを見ることがありますが、そんなことはなかったです
仮に的外れな回答しかもらえなくても、無料なことですし試しに相談されても良いのではないでしょうか
ネットで事務所のホームページを検索
これが1番カンタンですが、ハードルが高いと感じる人もいるようです
ですが、ホームページを用意している事務所と言うのは、問い合わせを期待して作っているのですから、躊躇することはありません
なお、士業の人には、「お客さま対応」という意識の低い人も多いのは事実です
そこは割り切って、どんどん電話で相談してみましょう
また、メール問い合わせフォームからの問い合わせはおすすめしません
気軽なので訪問予約の連絡程度であれば良いのですが、具体的な相談となると、メールでは回答が難しいことが多いようです
例外的ですが、知りえた機会を活かす
ワタシは不動産投資をしている関係で知り合った士業の人が多いです
そうした際に仲良くなっておくと、別案件でも気軽に相談しやすくなります
言われたとおりにハイハイと書類に判子を押すのではなく、雑談を交えて覚えてもらうようにしています
「○○の案件でお世話になった者です」と連絡をして、以前の案件とまったく異なる相談をしても、邪険に扱われたことはありません
どの業界にも新人さんやイマイチの人はいます
たとえば税理士さんに相続税の相談をしたとします
相続した財産の中に土地や建物があった場合、その名義変更(登記)は司法書士の業務です
ここで、「あなたの知り合いの司法書士を紹介して欲しい」とお願いしたときに、「知り合いに司法書士がいないから自分で探して」と言う税理士さんがいます
このように、「知り合いの○○士はいない」という士業の人は、経験上あまりよくないかも知れません
各士業の人たちは、自分でできる範囲外の業務を、お互いに連携して処理しています
他士業の知り合いがいないということは、そもそも連携するほどの仕事量がない、もしくは他士業から嫌われているかのどちらかです
そういった士業の人は避けた方が無難です(ただ、「知り合いには紹介しにくい相談内容だったから」ということもあるらしいので、何とも言えないところはありますが)
つづきあり